僕がやるべきことはたったひとつしかない。
この僕の肉体という、なににも増して欠陥だらけの入れものの中で、
なんとか日々を生きのびていくことだけだよ。
単純といえば単純だし、むずかしいといえばむずかしい課題だ。
いずれにせよ、うまくそれができたからって、
偉大な達成と見なされるわけでもない。
誰かが立ちあがって温かく拍手してくれるわけでもない
村上春樹『海辺のカフカ』より)